オーストラリアの太田祐です。
およそ50種ものオウムやインコが分布しているオーストラリアですが、多くの国民にとって最も馴染みがあるのはこのゴシキセイガイインコではないでしょうか。彼らは夕暮れ時になると時には何千羽という数で街中に現れ、中心部のちょっとした街路樹で密集してねぐらを取ろうとします。「繁華街が寝るのに一番安全だ」というのは世界中でいくつかの中小型の野鳥がたどり着いた共通の結論のようです。確かにそこにはニシキヘビもフクロウもオオトカゲも襲ってこないでしょうけど。
ガマグチヨタカ 4K
オーストラリアの太田祐です。オーストラリアにはヨタカ科に加えてガマグチヨタカ科の3種が存在します。非常に丸々とした大きな体つきからフクロウの仲間と誤解されますが、依然としてヨタカやアマツバメの仲間になります。夜行性で昆虫やカエルなどの小動物を捕食しており、日中はほとんど動かず過ごしています。
オーストラリアの太田祐です。
50種ものオウムやインコが野生で暮らしているオーストラリアですが、そもそもオウムとインコとの違いは何でしょうか。代表的なのはオウムには冠羽がありインコにはない、という点です。ただこの動画のモモイロインコのように「インコ」という名前がつきながら実際はオウムであったりするケースがあり、よく飼育されているオカメインコも実際は冠羽があるためインコというよりはオウムの仲間になります。
オーストラリアの太田祐です。
この画像はコウノトリの仲間、セイタカコウの胴体です。光線が良くない時は単に黒に見える彼らの羽も、光が当たって近距離で観察できると実に複雑な光沢を放っていることがわかります。紫外線領域まで視認できるという鳥達にはもっと複雑な模様に見えていることでしょう。
オーストラリアの太田祐です。
北部オーストラリアは全体的に干満の差が大きくケアンズでは3mほど、ダーウィンでは実に9mにも達します。東京が干満2m程度ですから、9mも海面が上下したら大騒ぎになることはご想像いただけるかと思います。
そうすると干潟にいるような野鳥も1日に何度も海岸線を大きく前進したり後退したりする必要があります。オーストラリアでは潮が満ちてくるとシギやチドリは浅瀬を失って、こうして公園の芝生の上にいたりします。日本ではなかなか見ない光景です。
オーストラリアの太田祐です。
公園のテーブルでランチを食べているとよく「これぞオーストラリアの公園」という光景が展開されます。私は食べ物は一切あげませんが、間近でいろいろな種類を観察できる機会であることは間違いありません。4種類全て同定できますでしょうか?
オーストラリアの太田祐です。
日没直後のこの喧騒(音声をONにして下さいね)はムクドリを思い浮かべますが、オーストラリアではインコなんですよね。ゴシキセイガイインコです。
オーストラリアのざっと半分の樹木はインコやミツスイを中心とする鳥が主な受粉者とされています。対照的に、熱帯域を除けば北半球には鳥が主な受粉者となっている樹木は2005年にスペインで1種類が発見されるまで存在していなかったと考えられています。例えばスギ、カシ、ブナ、ニレ、マツ、シラカバ、ヒノキなどは風が受粉し鳥ではありません。中野講師がよく「オーストラリアってなんでこんなに(その辺に)鳥がいるんだろう」と言っていましたが、一つはそれです。