10/06/2024
春はあけぼの・・・ 枕草子
つれづれなるままに・・・ 徒然草
ゆく川の流れは・・・ 方丈記
わが国の三大随筆といわれる文学のうちで私は「方丈記」が一番好きです。朗読に適しているからでしょうか。その記載内容は地震・火事・竜巻・飢饉などが多く、災害文学ともいわれているそうです。
養和の飢饉のとき(1181年)には洛中に遺体が転がり、仁和寺の僧が遺体を数えたところ朱雀大路以東で四万二千三百体もあったそうです。当時の都の人口は十数万、多くて二十万でしょうから約4分の1が餓死して遺体が放置されていたことになります!!
この後大地震について書かれていますが、それがまた凄まじい。「山は崩れて川を埋め、海は傾きて陸地をひたせり・・・」。実際、法勝寺、延暦寺、三井寺などの伽藍が崩壊し、琵琶湖の水が逆流した!!そうです。これは元暦・文治大地震(1185年)で、平家物語には平家の怨念の現れとされていますが、方丈記には客観的に記されています
鴨長明がこれを書いた時期は平安末期、源平合戦のころです。なのに平清盛も源頼朝も後白河法皇も登場しません。彼からすれば源平合戦なんて所詮用心棒間の争いに過ぎない、公家武士のけんかよりもこれらの災害のほうがよほど重大事件と思ったのでしょうね。
ちなみにこのころ起こった天変といえば1181年8月6日に超新星SN1181が出現しています。また1183年11月17日には食分0.9の大日食が見えたはずです。しかし彼は天変には関心がなかったのか記載はありません。
あすとろん51号より
# # # #ホントの話 # # # #
ある女子中学生「日本の3大随筆を書きなさい」という試験問題で
2個しかわからなくて「もものかんづめ」(さくらももこ)と書いたそうです