ファイルを整理していたら、撮っていたことをすっかり忘れていた動画がでてきました。ずいぶん前のことですが、これを撮影しているとき、私にとって忘れられない出来事が起きました。
この舞台は、バガンの歴史を叙情的に描き、バガン王朝の盛衰を華やかさと厳かさを織り交ぜながら格式高い伝統舞踊ショーにしたもので、なかなかレベルの高いものでしたが、ヤンゴンの劇作家やプロデューサーが演出し、興行自体はタイのエンタメ系企業が請け負ったために、実際にはバガンでかなりの反発がありました(今だから言っちゃいますけど 笑)。そのため、バガンのベテランガイドなどは、招待されても見に行く気すら起きない人がほとんどでしたが、私は旅行屋なので行かないわけにはいかず、若手ガイドをひとり連れて行ったんです。
ところがこの動画を撮影している最中、ショーも半ばとなり、バガンがモンゴル・元の侵攻を受け、衰退していく描写にさしかかると、このバガン村出身の若いガイドは、途中うなだれてしまい、うつむいたままとうとう泣き出してしまったのです。
わたしは、傍から見ていて胸が熱くなり、タイミングを見計らって、「もう十分見たから出よう」と促し、彼とともに途中退出しました。それはいま思い出しても痛々しい姿で、バガンの民としての誇りと、何百年も継承するそのこころを見せつけられた気がしました。
それから何年も経ち、彼も中堅ガイドとして活躍するようになり、そんな心を持つわけですので、当然のことながら評判の良いガイドになりました。英語のガイドですが、日本人のお客さんにつけても、“やさしく
だいぶご無沙汰してしまいました。
バガンもベストシーズンを迎えています。
わたしが見た風景の中でいちばんインパクトがあったことは、ある年の2月に雲ひとつない快晴が2週間も続いたことです。
あまりに澄みきった空が来る日も来る日も延々続くもので、ここは天国かと錯覚したぐらいです(笑)。
国境沿いの辺境地帯では国軍と民主化勢力の戦闘が行われているようですが、バガンは別天地。今年もきっと素晴らしい空を見せてくれることでしょう。
※動画は4倍速で再生しています。
こちらはヤンゴンのシュエダゴンパゴダの様子です。
政変から2年が経ち、人々は日常に戻っています。
みんな前を向いて生きていこうと思ってるんですね。
4月のガパリはミャンマー人旅行客で連日満室、フライトは1月から満席の日が続いていました。インレーやカローも大人気ですって。うずうずとそぞろ神に誘われたのか、ミャンマーも国内旅行から動いています。
バガンはと言いますと、ホテルのサービスが良くなった気がします。コロナ前はバガンタンデあたりは接客悪いなと思ったものですが、スタッフやさしくなってましたから。あれはオーバーツーリズムだったんですね(笑)。つぎ泊まったら良いサービスになってると思います。
ついでに日系ホテルだったティリピセヤが売却して、ミャンマーのホテルになりました。これまだ知らない人が多いと思います。スタッフはそのまま残ってるので、あまり変わった気はしませんが。
ところで、ミャンマーのビザ取得が簡素化されて、また以前のように簡単になってるんですが、ネットで検索しても古い情報しか出てきません。『ミャンマービザ 2023 最短』で調べるとサラの最新情報出てくると思います。すみません、SEO弱いので(笑)。
先日ひさしぶりにカックー遺跡に行ったときのこと、パオガイドに同行してもらったんですが、ふと思いつきで、パオ語でガイディングしてもらったらどうなるかと思って、お願いしてみました(下の方に日本語訳があります)。
どうですか?やっぱりカックーはパオ族の聖地だって実感しますよね。言葉がわからないのに印象に残るっていうのがすごいです。
こちらのガイドのSu Su Khinさんですが、ガイド以外にも、パオ語のコンダクター(パオ族若年層へのパオ語普及啓発)や女性の地位向上にも取り組んでいて、この日の移動中も車の中でウェビナーに参加するなど多方面で活躍している若手ホープです。
ちなみに、母語であるパオ語でガイディングするのは実ははじめてだということで、撮る前にじっと黙ってシミュレーションしてました。さすがはプロですね。
《日本語訳》
「みなさん、こんにちは。私の名前はNang Su Su Khinです。
カックーパゴダへようこそ。
ここカックーは、国内だけでなく、様々な国からたくさんの外国人観光客が訪れます。
また、ここには2478基もの仏塔があり、傘の鈴の音が奏でるハーモニーを聞くと、心が安らぎます。
この地域にはパオ族が多く住んでいますが、パオだけでなく、シャン族やビルマ族など多くの人々が共に暮らしているんですよ。」
庶民の台所ニャウンウーマーケットの様子です。
コロナ前の活気が戻っています。
ちなみに、日本よりひと足先にノーマスクです。
ウィズコロナどころか、もはや存在が忘れ去られてる気さえします(笑)。
ところで、ミャンマー行き航空券が高いという声がありましたので、安い路線をシェアしておきます。
マレーシア航 羽田成田⇔ヤンゴン 往復87000円~(毎日) 運航率〇(ヤンゴン線)
エアアジア マンダレー⇔ドンムアン 片道9075円(火木土) 運航率◎
MAI ヤンゴン⇔バンコク 片道51.65ドル~(毎日) 運航率〇
※MAI:ミャンマー国際航空
シンガポール航空にエラー運賃のようなびっくりするような安い成田発チケットが1月ありましたが、なんだかよく分かりません。MAIは多くのエアラインとコードシェアを組んでいますので、別切りでも大丈夫だと踏んで、日本⇔バンコクの安いチケットと組み合わせると安く済みそうです(帰りは少し長めのトランジットで)。
ついでに、ミャンマーは停電がありますので、ホテルの選び方は、発電機が常に稼働するか?、24時間電気があるか?がポイントになります。個人的にはローカル客が多くて稼働率が高いホテルは、安くても電気付いてるところが多いと思います(冒頭から話がずいぶん変わってしまいました 笑)。
しばらくサイトのツアーページを更新していなかったんですが、他社さんのお客さんが持っていた行程表がなんとウチの古いコースと同じでした…。
これはまずい、サラのコースでまわれないじゃないかとお叱りを受ける前に(笑)、近々主要パゴダの状況をすべてレポートしたいと思います。
炎天下の中ひたすらパゴダをまわって、延々ホテルインスペクションをしていたら、ドライバーに“お客さん少ないのになんでそんなに目一杯仕事するんですか?”って不思議がられてしまいました(笑)。
湖上に浮かぶ1基のパゴダ
~湖上に浮かぶ1基のパゴダ~
先日のサガー遺跡の写真の中で、「湖の写真で木の中にあるのは、あれはパゴダですか?」というご質問がありましたので、動画をアップしたいと思います。わかりにくかったですね(笑)。すみません…。
このパゴダはよく見ると、どうやら尖塔の長いシャン式仏塔ではなく、 バガン様式のようです。ということは、つくられたのはだいぶ古いということになります。
“近年修復される際に、シャン式仏塔が(現代の)ビルマ式仏塔のように変わってしまう”と聞いたりしますが、変遷を見ると、そのシャン式仏塔の前は実はバガン式ばかりだったわけですよね。ミャンマーの歴史を考えると当然ですが。
ところで、サガーまで往復8時間かけて行ってきたんですが、ずっと湖上(と川の上り下り)の移動でものすごい日焼けするんですね。バガンに帰ってきたら、「橋本さん、ガパリ行ってきたの?」って言われちゃいました(笑)。
ピンダヤ石窟寺院の誦経
ピンダヤに行ったときに、ものすごく読経のうまい人がずっとお経を唱えていました。神秘的な石窟寺院がさらに厳かな雰囲気に見えました。
インデイン遺跡
インレー湖のインデイン遺跡です。私がはじめてここを訪れたときは、まるでラピュタの世界に迷いこんだようで、しばし立ち尽くしてしまいました。このリアルな遺跡感がすごいですよね。
熱狂のボートレース
熱狂のボートレース
水上寺院ファウンドーウーパゴダのご本尊が上陸し、昔の王都ニャウンシュエの仏堂に鎮座すると、船着き場の景色が一変し、ボートレース場に様変わりします(笑)。
さっきまでの厳かな風景はどこへ行ったのか、今度はゴール周辺に人々が殺到し、すごい熱狂的な雰囲気になります。
昨日アップしたキャラウェイ上陸のときと川岸の雰囲気を見比べてみてください。実はこっちの方がメインなんじゃないかと思えてきます(笑)。
それはともかく、年に1度の祭事が、厳粛さだけでなく華やかな競技でしめくくられるなんて、地元の伝統文化のすばらしさを実感しました。
来年10月上旬にミャンマーをご旅行予定の方はマストビジットですね。
ファウンドーウーパゴダ祭りのメインイベント
ファウンドーウーパゴダ祭りのメインイベント
今日はファウンドーウーパゴダ祭りで最大の見せ場であるご本尊上陸の日でした。
湖辺の町ニャウンシュエに本尊の5体の仏像のうち4体が、伝説の鳥キャラウェイの船に乗って、狭い川幅を通り抜けていくさまは圧巻です。
外国人にはまだまだ知られていないこの祭りですが、船着き場周辺はミャンマー人参拝客で山のような人だかりとなっていて、このカメラの左側には、ウィンミン大統領やアウンサン・スーチーさんらも初めて観覧するなど、国をあげての一大イベントであることがわかります。
ちなみに、キャラウェイが通るときには靴を脱げる体勢の人は、ほとんどが靴を脱いで崇敬の念を表します。
この壮麗な風景を見てますと、昨日ご紹介した留守番している1体の仏像が、なぜ昔話の物語のように扱われているのか、なんとなくわかるような気がしてきます。
パヤトンズ遺跡群
週末天気が良かったのでパヤトンズ遺跡群まで行って、古い僧院跡に立ってぐるっと一周撮ってみました。
あらためて見ると、やっぱりバガンっていいですね(笑)。
※風が強く音がうるさくてすみません。。